最終更新日:2026年10月16日
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連続増配株の魅力に、いま追い風が重なっています
こんにちは。10年以上連続増配株の情報を発信している桃モアイです。
この記事では、連続増配株の魅力と、いま吹いている追い風を、公的な資料の数字で確かめます。気をつけたい向かい風もあわせて整理しました。先に結論を3つにまとめます。
✅ 連続増配株は、配当を毎年増やし続けてきた会社の株です。持ち続けるほど、受け取る配当が育ちます。
✅ 東証の要請、累進配当やDOEの広がり、新NISAと、追い風が重なっています。
✅ 一方で金利の上昇は向かい風です。減配すれば魅力は消えるため、財務の強さで選ぶことが大切です。
📊 本記事の情報の基準日は2026年10月16日です。
制度や金利の数値は、各機関が公表した資料の時点の値を使用しています。
177社のデータで見る連続増配株
連続増配株とは、1株あたりの配当を何年も続けて増やしている会社の株です。言葉の意味は連続増配株の基礎知識でくわしく説明しています。
このサイトでは、10年以上続けて増配している日本株を扱っています。2026年10月16日時点で177社です。連続増配の年数で分けると、次のようになりました。

いちばん多いのは10〜14年の113社で、全体の63.8%です。15〜19年が42社、20〜24年が15社、25年以上が7社でした。年数の中央値は13年です。
最も長いのは花王の36年です。次いでSPKが28年、三菱HCキャピタルが27年と続きます。20年以上となると22社で、10年続けるのに比べて数がぐっと減ります。
※年数は各社の直近の本決算期時点で、桃モアイが配当の履歴から数えたものです。会社が公表する期数とは異なる場合があります。
株価が下がっても上がっても、持ち続ける理由が残りやすい
連続増配株の良さは、株価がどちらに動いても、持ち続ける理由が残りやすいことです。
株価が下がったときは、同じ配当を受け取れる株を、前より安く買えます。これから買う人にとっては、配当利回りが上がることになります。
株価が上がったときは、持っている株の評価額が増えます。そのあいだも増配が続けば、自分の買値に対する利回りは育っていきます。この利回りをYOC(Yield on Cost)と呼びます。
ただし、減配すると話が変わります
前の章の話には、増配が続くという前提があります。株価が下がった理由が業績の悪化なら、配当も減ることがあります。
減配や無配になると、安く買えたはずの株の利回りも下がります。そのときは、株価の下落と配当の減少が重なります。
だから私は、連続増配の年数だけで選ばないようにしています。EPS(1株あたりの利益)が安定して右肩上がりか、配当に余力があるかを8指標で確かめています。
追い風①:東証が「資本コストや株価」を意識した経営を求めた
1つ目の追い風は、東京証券取引所(東証)の動きです。東証は2023年3月31日、プライム市場とスタンダード市場の上場会社に「資本コストや株価を意識した経営」を求めました。
資本コストとは、株主や銀行が会社に求めるリターンのことです。東証は、株主から預かったお金を上手に使えているかを、会社自身に見直すよう促しました。
2026年9月末時点で、プライム市場の94%(1,455社、検討中を含む)が、この取り組みを開示しています。株主への還元を見直す会社が増えた背景の一つと言えます。
追い風②:累進配当・DOEを掲げる会社が増えた
2つ目の追い風は、配当の方針を数字で示す会社が増えたことです。
累進配当とは、配当を減らさず、維持するか増やすという方針です。DOE(株主資本配当率)とは、純資産のうち株主資本に対して、どれだけ配当を出すかの割合です。DOEを基準にすると、利益が減った年でも配当がぶれにくくなります。
大和総研は、主要500社(TOPIX500)の有価証券報告書で配当の方針を調べています。配当性向やDOEなどの比率の目標を掲げる会社は334社でした(2026年8月末時点)。全体の7割近くで、過去10年で約25ポイント増えています。2026年1〜5月には、新たに47社が累進配当を取り入れました。
ただし、累進配当は会社の方針であり、約束ではありません。方針そのものが変わることもある、と大和総研も課題に挙げています。
追い風③:新NISAで長く持つ個人投資家が増えた
3つ目の追い風は、NISA(少額投資非課税制度)の広がりです。2024年には、非課税で投資できる枠を広げた新しいNISAが始まりました。
金融庁の資料では、2026年6月末時点のNISA口座数は3,048万口座、累計の買付額は85兆円です。
NISAの口座で買った日本株の配当は、受け取り方を「株式数比例配分方式」にすれば非課税です。非課税で長く持てる制度は、配当を育てる投資と向きが合います。
NISAでは個別株も投資信託も買えます。その中から、私は連続増配株を選んでいます。くわしくは新NISAで連続増配株を買うという考え方にまとめました。
向かい風:金利の上昇で、国債と比べられるようになった
一方で、いちばん大きな向かい風は金利の上昇です。
日本銀行は2026年6月に政策金利を1.0%程度へ、9月には1.25%程度へ引き上げました(9月24日から適用)。長期の金利も上がっています。2026年10月6日に入札された10年国債は、表面利率が年3.1%でした。表面利率とは、額面に対して毎年受け取れる利息の割合です。
国債でも年3%前後の利息を受け取れるようになりました。配当利回りが3%前後の株は、値下がりの可能性がある分、国債と比べられやすくなっています。また、借入の多い会社は利払いが増え、利益を圧迫することがあります。
こうした環境では、借入に頼りすぎない会社かどうかが、いっそう大切になります。8指標で自己資本比率や現金等を確かめているのは、この点を見るためです。
私が連続増配株を選び続けている理由
私は毎月、NISAの成長投資枠で連続増配株を買い足しています。追い風があるからではなく、配当が育つしくみが長期の投資に合っていると考えるからです。
向かい風があっても、利益を伸ばして増配を続ける会社はあります。だからこそ、年数と利回りだけで選ばず、財務と利益の中身を見ています。保有している銘柄と比率は、毎月公開しています。
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連続増配株を買うには、証券口座が必要です
楽天証券では、日本株の取引口座とあわせてNISA口座も開設できます。
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連続増配株を見るときの注意点
連続増配株を見るときに、確認しておきたい点が3つあります。
第一に、過去の連続増配は、これからの増配を約束しません。年数は過去の実績です。業績が悪化すれば、長く続いた増配が止まることもあります。
第二に、配当利回りが高く見えるときは、理由を確かめます。株価が大きく下がった場合や、その年だけの特別配当が含まれる場合があります。
第三に、株価の値動きのリスクは、ほかの株と同じです。配当が増えていても、株価が買値を下回ることはあります。
まとめ:追い風を知り、向かい風に備えて選ぶ
連続増配株には、東証の要請、累進配当やDOEの広がり、新NISAという追い風が吹いています。一方で金利の上昇により、国債と比べられやすくなりました。
【ポイント】
✅ 10年以上の連続増配は177社で、年数の中央値は13年
✅ 増配が続けば、株価が下がっても上がっても持ち続ける理由が残りやすい
✅ 東証の要請・累進配当やDOE・新NISAが追い風
【注意点】
・金利の上昇で、国債と比べられやすくなった
・減配すれば、配当と株価の両方が下がることがある
・過去の連続増配は、これからの増配を約束しない
だからこそ、年数だけでなく、利益と財務の余力で選ぶことが大切だと考えています。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄や金融商品・サービスへの投資や契約を勧めるものではありません。投資判断・お申し込みはご自身の責任で行ってください。本記事の情報の基準日は2026年10月16日です。
出典:東京証券取引所「『資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応』に関する開示状況(2026年9月末時点)」/大和総研「DOE・累進配当の採用拡大が続く主要企業の株主還元方針」(2026年9月18日)、「『累進配当』を採用するメリットと課題」(2026年6月16日)/金融庁「NISA口座の利用状況」(2026年6月末時点)/日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年6月16日、2026年9月18日)/財務省「利付国庫債券(10年)(第384回)の入札結果」(2026年10月6日)/連続増配の年数は桃モアイ調べ(2026年10月16日時点・177社)

