【11年連続増配】マークラインズ(3901)を8指標分析

マークラインズ(3901)連続増配株の8指標分析

最終更新日:2026年6月19日

11年連続増配・自動車産業ポータルで稼ぐ高収益のストック型ビジネス

こんにちは。10年以上連続増配株の情報を発信している桃モアイです。

今回は12月に配当権利が確定する連続増配株の1社、マークラインズ(証券コード:3901)を私独自の8指標で分析しました。

結論から言うと、マークラインズは8指標すべてクリアでした。11年連続増配と年平均約19%の高い増配ペース、営業利益率約37%の収益力、自己資本比率約74%の堅固な財務が見どころの銘柄です。

📊 株価・利回りの基準日:2026年6月16日時点の値です
📊 財務指標は2025年12月期(実績)の数値を使用しています


マークラインズとはどんな会社?

マークラインズは、自動車産業に特化した会員制のオンライン情報サービス「自動車産業ポータル」を運営する会社です。主力の情報プラットフォーム事業は、世界の自動車メーカーや部品・材料メーカーなど約5,500社が契約する(ご利用企業数は約7,300社・2025年12月期)B2Bの情報サービスで、売上の約7割を占めています。利用企業から継続的に会員料を受け取るストック型(積み上げ型)のビジネスで、これが高い収益力の土台になっています。

このほか、コンサルティング、市場予測情報の販売、プロモーション広告、車両を分解して構造やコストを調べる車両分解・計測(リバースエンジニアリング)、分解調査データの販売、車両・部品の調達代行、人材紹介、自動車ファンドなど、自動車産業を取り巻く幅広いサービスを手がけています。主力の情報プラットフォーム事業では海外売上高比率が約64%(2025年12月期・決算補足説明資料)と高く、国内中心の他事業も含めた全社ベースでも海外が4割強(約44%)です。いずれにせよ、グローバルに事業を展開しています。

売上高は10年で約3.9倍と着実に増えており、営業利益率(売上に対する本業のもうけの割合)はおおむね35〜41%という非常に高い水準を保っています。一方で、事業が自動車業界に集中している点や、足元では利益の伸びが一服している点は、あとの「投資の留意点」でも触れます。

会社の基本情報は次のとおりです。

上場市場:東証プライム
業種:情報・通信業
決算月:12月
連続増配:11年(2025年12月期時点)
株価:1,273円(2026年6月16日時点)
予想配当利回り:4.56%(2026年12月期 会社予想ベース)
配当権利確定:12月(年1回)


配当情報

マークラインズは2015年12月期から増配を続けており、2025年12月期で11年連続増配となりました。配当は期末の年1回(中間配当はなし)で、年間配当は2025年12月期の実績が52円、2026年12月期の会社予想は58円です。なお同社は2026年12月期から、連結配当性向の目安を従来の40%から45%へ引き上げる方針を示しています。

項目 内容
株価 1,273円(2026年6月16日時点)
予想配当利回り 4.56%(2026年12月期 会社予想ベース)
連続増配年数 11年(2025年12月期時点)
配当性向 44.8%(2025年12月期 実績)

出典:株価はYahoo!ファイナンス(2026年6月16日時点)、配当は2025年12月期 決算短信。予想配当利回りは2026年12月期の会社予想配当(58円)に基づきます。株価変動により利回りは変わります。連続増配年数は、上場(2014年12月)後最初の決算期である2014年12月期を起点とし、増配1年目を2015年12月期として数えています。

いちばん右の薄いグレーの棒は会社予想(2026年12月期)です。

マークラインズ 1株あたりの配当の推移 11年連続増配

過去10年(2016〜2025年)でみると、1株あたりの配当は10.5円から52円へと約5倍になりました。2016年から2025年までの9年間で、年平均(年率換算)約19%の高い増配ペースです。


8指標分析の結果

ここからは、マークラインズを私独自の8指標で見ていきます。

8指標の詳しい説明はこちらの記事をご覧ください。

指標 基準 マークラインズ 判定
売上高 増加傾向 14億円→55億円(10年で約3.9倍)
EPS(1株あたりの利益) 安定して増加傾向 28.00円→116.16円(10年で約4.1倍)
営業利益率 5%以上 37.62%
自己資本比率 40%以上 74.2%
営業活動によるCF 過去10年すべてプラス 全期間プラス(4〜18億円)
現金等 増加傾向 17億円→38億円(10年で増加)
1株あたりの配当 10年以上連続増配 11年連続増配
配当性向 50%以下 44.8%

※財務指標は2025年12月期(実績)。IRBANKのデータをもとに桃モアイが独自に分析。なお8指標の「増加傾向」「安定して増加傾向」は過去10年の長期トレンドで判定しており、一時的な減少はクリア扱いとしています。2025年12月期は微増収・小幅減益となりました。現金等は2025年12月期に減少しましたが、過去10年では最新が最古を上回るためクリアとしています(減少の中身は後述の「投資の留意点」で説明します)。金額は億円未満を切り捨てて表示しています。投資判断の参考としてご活用ください。


グラフで見る業績の推移(過去10年・2016年〜2025年実績+2026年予想)

ここからは、過去10年の業績をグラフで確認していきます。薄いグレーの棒は会社予想(2026年12月期)です。

売上高と営業利益率

売上高は14億円から55億円へと、10年で約3.9倍に増えました。2025年12月期は55億円と前期からほぼ横ばい(微増)でしたが、2026年12月期は61億円と二桁増収の会社予想です。営業利益率はおおむね35〜41%という非常に高い水準で推移しており、直近の2025年12月期は固定費の増加などで37.62%とやや低下しました。それでも桃モアイ基準である5%を大きく上回る高収益です。2026年12月期は会社予想ベースで38.21%の見込みです。

マークラインズ 売上高と営業利益率の推移

EPS(1株あたりの利益)と配当性向

EPS(1株あたりの利益)は28.00円から116.16円へと、10年で約4.1倍に伸びました。2024年12月期の119.35円をピークに、2025年12月期は116.16円とわずかに減少(約2.7%)しましたが、長期では安定した右肩上がりです。2026年12月期は130.23円とふたたび増加する会社予想です(2026年5月公表の第1四半期決算短信時点でも予想の修正はありません)。配当性向(利益のうち配当に回す割合)はおおむね33〜45%で推移しており、2025年12月期は44.8%、会社予想ベースの2026年12月期は44.5%の見込みで、いずれも桃モアイ基準である50%以下を満たしています。

マークラインズ EPSと配当性向の推移

営業活動によるCFと現金等

営業活動によるCF(本業で稼いだ現金)は過去10年すべてプラスで、4億円から18億円へと右肩上がりに増えています。2025年12月期は18億円と過去最高の水準でした。一方、現金等(決算書では「現金及び現金同等物」)は17億円から38億円へと10年では増加していますが、2024年12月期の60億円からは大きく減っています。これは設備投資が増えたためではなく、定期預金や投資有価証券など運用資産への振り替えと、配当などの株主還元によるものです(くわしくは「投資の留意点」で説明します)。

マークラインズ 営業CFと現金等の推移

自己資本比率

自己資本比率(会社の資産のうち、返す必要のないお金でまかなえている割合)は、おおむね69〜76%の高い水準で推移しており、直近は74.2%です。桃モアイ基準の40%を大きく上回ります。借入にほとんど頼らない、財務の安定した会社です。

マークラインズ 自己資本比率の推移


注目ポイント

11年連続増配・年平均約19%の増配ペース

1株あたりの配当は11年連続で増えています。増配ペースは2016年から2025年までの9年間で年平均約19%と高く、配当が10.5円から52円へと約5倍に増えました。2026年12月期も58円への増配が会社予想となっており、達成すれば12年連続となります。

自動車産業ポータルを軸にしたストック型の高収益ビジネス

主力の情報プラットフォーム事業は、世界の自動車関連企業約5,500社が契約する会員制の情報サービスで、売上の約7割を占めます。継続課金のストック型ビジネスのため収益が安定しやすく、営業利益率はおおむね35〜41%と、製造業では出しにくい高い水準を保っています。情報プラットフォーム事業の海外売上高比率は約64%(2025年12月期)と、グローバルに広がっています。

自己資本比率約74%・営業CFは過去最高の財務基盤

自己資本比率は約74%と非常に高く、営業活動によるCFも過去10年すべてプラスで、2025年12月期は過去最高の18億円でした。借入にほとんど頼らない財務体質は、増配を続けるうえでの土台になっています。

利益の伸びの一服と業界集中には注意

一方で、2025年12月期は売上が微増ながら利益は小幅な減益となり、成長スピードはいったん落ち着きました。また事業が自動車業界に集中している点もあわせて、確認しておきたい点を次の「投資の留意点」で説明します。


投資の留意点

確認しておきたい点が3つあります。

第一に、2025年12月期は利益の伸びが一服した点です。売上高は前期比+0.15%とほぼ横ばいで、営業利益・経常利益・最終利益はいずれも小幅な減益となりました。新設部門の立ち上げに伴う固定費や人件費の増加が利益を圧迫したためです。同社は期初には売上高65億円(前期比+16.9%)の増収を計画していましたが、期中(2025年12月)に下方修正し、着地は55億円(+0.15%)にとどまりました。会社は2026年12月期について、売上高+10.4%・最終利益+9.2%(EPS130.23円)と増収増益を見込んでいますが、足元の2026年12月期 第1四半期は売上高▲7.4%・最終利益▲6.1%と減収減益のスタートで、通期計画は第2四半期以降の挽回が前提です。自動車業界では中国メーカーの台頭など大きな構造変化が続いており、計画どおりに伸びるかは今後の決算で確認していきたいところです。

第二に、現金等が2025年12月期に大きく減った点です。現金等は2024年12月期の60億円から2025年12月期は38億円へと減りました。8指標の判定は過去10年で最新が最古を上回るためクリアのままですが、減少の中身は確認しておきたい点です。これは設備投資(2025年12月期は0.8億円とごくわずか)が増えたためではなく、定期預金や投資有価証券といった運用資産への振り替え(投資活動による支出が約25億円)と、配当などの株主還元(財務活動による支出が約16億円)が主な要因です。本業で稼ぐ営業活動によるCFは過去最高の18億円で、総資産や自己資本比率(74.2%)も高い水準を保っており、手元の資産そのものが目減りしたわけではありません。連続増配株の判断では、現金以外の換金性の高い資産もあわせて見ておくと安心です。

第三に、事業が自動車業界に集中している点です。主力の情報プラットフォーム事業をはじめ、同社のサービスは自動車産業向けが中心です。EVシフトや中国メーカーの躍進といった業界の地殻変動は、長期的には「情報の価値」を高めてマークラインズの追い風になり得ますが、足元の顧客企業の業況によっては契約の動きを通じて業績が上下する面もあります。1つの業界への依存度が高い点は、頭に入れておきたいところです。


まとめ

マークラインズは、11年連続増配・年平均約19%の増配ペースと、営業利益率約37%・自己資本比率約74%の収益力・財務を備えた、8指標すべてをクリアした連続増配株です。

【強み】
✅ 11年連続増配・年平均約19%の高い増配ペース
✅ 自動車産業ポータル(情報プラットフォーム)を軸にしたストック型の高収益(営業利益率おおむね35〜41%)
✅ 売上は10年で約3.9倍・EPSは約4.1倍の成長
✅ 自己資本比率は約74%・営業活動によるCFは過去10年すべてプラス(2025年は過去最高の18億円)

【留意点】
・2025年12月期は微増収ながら小幅な減益となり、利益の伸びがいったん一服した(2026年は増収増益の会社予想)
・現金等は2025年に減少。ただし運用資産への振り替えと株主還元が主因で、手元資産の目減りではない
・事業が自動車業界に集中しており、業界の構造変化で業績が上下する面がある

12月に配当権利が確定する銘柄です。自動車産業ポータルを軸にした高い収益力と増配の継続力を備えた1社として、今後の決算もチェックしていきます。


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※本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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