【25年連続増配】沖縄セルラー電話(9436)を8指標分析

沖縄セルラー電話(9436)連続増配株の8指標分析

最終更新日:2026年6月19日

25年連続増配・「地元に全力!」沖縄県を地盤とするKDDIグループの通信会社

こんにちは。10年以上連続増配株の情報を発信している桃モアイです。

今回は9月・3月に配当権利が確定する連続増配株の1社、沖縄セルラー電話(証券コード:9436)を私独自の8指標で分析しました。

結論から言うと、沖縄セルラー電話は8指標すべてクリアでした。沖縄県を業務区域とするKDDIグループの通信会社で、2026年3月期で25年連続増配・14期連続増益と、利益の伸びに裏打ちされた増配を続けています。営業活動によるCFは過去10年すべてプラス、自己資本比率82.2%・有利子負債はごくわずかでほぼ無借金と、財務も非常に厚いのが特徴です。

📊 株価・利回りの基準日:2026年6月17日時点の値です
📊 財務指標は2025年度(2026年3月期・実績)の数値を使用しています


沖縄セルラー電話とはどんな会社?

沖縄セルラー電話は、「地元に全力!」をスローガンに、沖縄県を業務区域として通信サービスを提供する地域密着型の通信会社です。KDDIグループの一員で、auの通信品質は調査会社Opensignalの「信頼性」評価で世界・国内ともに最高評価を獲得する(2026年時点)など、品質面でも高い評価を得ています。1997年4月に上場し、現在は東証スタンダード市場に上場する情報通信業の一社です。

事業は、au・UQ mobile・povoのモバイルサービス、auひかり ちゅらやひかりゆいまーるなどの光回線(FTTH)、auでんき、そして人流解析や自治体DXなどを手がける法人向けのビジネス事業に分かれます。2026年3月期は営業収益863億円(前期比2.4%増)、営業利益186億円(同5.2%増)、純利益132億円(同6.6%増)と増収増益で、これで14期連続の増益となりました。

沖縄県は人口・経済が拡大基調にあり、観光産業の回復や住宅・設備投資の持ち直しも追い風です。会社は2026年3月期に「つながる体感」価値の強化として離島の5G化などを進めるとともに、法人向けのDX事業の拡大にも力を入れています。一方で、事業が沖縄県という単一地域に集中している点や、親会社であるKDDIとの関係(上場子会社)には注意が必要です。この点はあとの「投資の留意点」でも触れます。

会社の基本情報は次のとおりです。

上場市場:東証スタンダード
業種:情報通信業
決算月:3月
連続増配:25年(2026年3月期時点)
株価:3,650円(2026年6月17日時点)
予想配当利回り:1.92%(2027年3月期 会社予想ベース)
配当権利確定:9月・3月(年2回)


配当情報

沖縄セルラー電話は増配を続けており、2026年3月期で25年連続増配となりました。年間配当は2026年3月期の実績が67円(分割調整後)です。2027年3月期の会社予想は70円(中間35円+期末35円)で、前期から3円の増配となる見通しです(達成すれば26期連続増配)。利益の伸び(14期連続増益)に支えられ、配当性向を50%以下に保ちながら増配を続けている点が特徴です。

項目 内容
株価 3,650円(2026年6月17日時点)
予想配当利回り 1.92%(2027年3月期 会社予想ベース)
連続増配年数 25年(2026年3月期時点)
配当性向 47.2%(2026年3月期 実績)

出典:株価はYahoo!ファイナンス(2026年6月17日時点)、配当は2026年3月期 決算短信。予想配当利回りは2027年3月期の会社予想配当(70円・分割調整後)に基づきます。株価変動により利回りは変わります。配当性向は2026年3月期の実績(年間配当67円÷EPS142.0円)です。連続増配年数は会社公表に基づき、2026年3月期で25期連続として数えています(2027年3月期予想が実現すれば26期連続)。1997年4月の上場で、上場前の期間は起点に含めていません。

📌株式分割について:沖縄セルラー電話は過去に複数回の株式分割を実施しており、直近は2025年10月1日の1株→2株です(過去10年では2022年10月1日にも1株→2株を実施しています。このほか2012年10月1日の1株→100株などもあります)。本記事のEPS・1株あたりの配当は、これらの分割をさかのぼって調整した「調整後」の金額で表示・連続増配として集計しています(株価は実際の取引価格のため調整しません)。グラフの表示期間(2017年3月期〜)の数値は、2022年・2025年の分割を反映した調整後の金額です。

いちばん右の薄いグレーの棒は会社予想(2027年3月期)です。

沖縄セルラー電話 1株あたりの配当の推移 25年連続増配

調整後ベースで見ると、1株あたりの配当は2017年3月期の26.3円から2026年3月期は67円へと約2.5倍になりました。年平均(年率換算)では約10.9%の増配ペースです。減配はなく、2024年55円→2025年62円→2026年67円と着実に増配を続け、2027年3月期は70円の会社予想です。


8指標分析の結果

ここからは、沖縄セルラー電話を私独自の8指標で見ていきます。

8指標の詳しい説明はこちらの記事をご覧ください。

指標 基準 沖縄セルラー電話 判定
売上高 増加傾向 630億円→863億円(過去10年で増加)
EPS(1株あたりの利益) 安定して増加傾向 73.1円→142.0円(過去10年で約1.9倍・調整後)
営業利益率 5%以上 21.6%
自己資本比率 40%以上 82.2%
営業活動によるCF 過去10年すべてプラス 全期間プラス(113〜190億円)
現金等 増加傾向 28億円→34億円(最古→最新で増加)
1株あたりの配当 10年以上連続増配 25年連続増配
配当性向 50%以下 47.2%

※判定欄の✅は桃モアイ基準を満たした指標です。
※財務指標は2026年3月期(実績)。IRBANKのデータをもとに桃モアイが独自に分析。売上高にあたる項目は通信会社のため「営業収益」を使用しています。EPS・1株あたりの配当は、2022年10月・2025年10月の株式分割をさかのぼって調整した「調整後」の金額で表示しています。なお8指標の「増加傾向」「安定して増加傾向」は過去10年の長期トレンドで判定しており、一時的な減少はクリア扱いとしています。2026年3月期は営業収益・営業利益・純利益ともに増収増益(14期連続増益)でした。8指標はすべてクリアしています。金額は億円未満を切り捨てて表示しています。投資判断の参考としてご活用ください。


グラフで見る業績の推移(過去10年・2017年〜2026年実績+2027年予想)

ここからは、過去10年の業績をグラフで確認していきます。沖縄セルラー電話は一貫して3月決算で、グラフは2017年3月期〜2026年3月期の実績に、2027年3月期の会社予想を加えて表示しています。薄いグレーの棒は会社予想(2027年3月期)です。

売上高と営業利益率

営業収益(一般企業の売上高にあたります)は、2017年3月期の630億円から2026年3月期は863億円へとゆるやかに増加しました。沖縄県の人口増や経済の拡大を背景に、大きな急落はなく長期では右肩上がりです。2027年3月期は900億円とさらに増収の会社予想です。営業利益率(売上に対する本業のもうけの割合)は、おおむね18〜21%台の高い水準で推移しており、2026年は21.6%でした。桃モアイ基準の5%を大きく上回る、安定した稼ぐ力が続いています。

沖縄セルラー電話 売上高と営業利益率の推移

EPS(1株あたりの利益)と配当性向

EPS(1株あたりの利益)は、分割調整後で2017年3月期の73.1円から2026年3月期は142.0円へと約1.9倍に伸びました。14期連続増益を反映し、安定して右肩上がりです。2027年3月期は143.8円の会社予想です。配当性向(利益のうち配当に回す割合)は、2017年の35.9%から2026年は47.2%へと、年々高まってきました(2027年予想は48.7%)。これは増配のペースが利益の伸びをやや上回ってきたためで、桃モアイ基準の50%以下は維持しているものの、近年は基準に近づいています。この点は「投資の留意点」でも触れます。

沖縄セルラー電話 EPSと配当性向の推移

営業活動によるCFと現金等

営業活動によるCF(本業で稼いだ現金)は、過去10年すべての期でプラスを確保しています。金額は113億円から190億円まで年によって振れますが、安定して大きな現金を生み出しています。一方で現金等(決算書の「現金及び現金同等物」)は過去10年で28億〜42億円と小さめです(直近2026年3月期末は34億円)。これは、稼いだ資金を配当や自社株買いに回すほか、親会社のKDDIを含むグループ会社への短期貸付(2026年3月期末で167億円)として運用しているためで、資金効率を優先した構造といえます。手元現金そのものも、過去10年で28億円から34億円へと差し引きで増加しています。

沖縄セルラー電話 営業CFと現金等の推移

自己資本比率

自己資本比率(会社の資産のうち、返す必要のないお金でまかなえている割合)は、81〜82%台で安定して推移しており、2026年3月期は82.2%です。有利子負債はごくわずか(2026年3月期末で16百万円)で、ほぼ無借金の財務体質です。桃モアイ基準の40%を大きく上回り、財務の安定性は非常に高い水準にあります。

沖縄セルラー電話 自己資本比率の推移


注目ポイント

利益成長に裏打ちされた25年連続増配

沖縄セルラー電話は2026年3月期で25年連続増配となりました。1株あたりの配当(調整後)は2017年の26.3円から2026年の67円へと着実に伸び、減配は一度もありません。特徴的なのは、増配が利益の伸びに支えられている点で、本業の利益は14期連続で増益を続けています。2027年3月期も70円への増配を予想しており、達成すれば26期連続増配となります。

沖縄県地盤・KDDIグループの総合通信事業

au・UQ mobile・povoのモバイル、auひかり ちゅらなどの光回線、auでんき、そして法人向けのDX(デジタル変革)事業まで、沖縄県の暮らしと産業を幅広く支えているのが強みです。KDDIグループの一員で、auの通信品質はOpensignalの「信頼性」評価で世界・国内ともに最高評価を獲得しています(2026年時点)。沖縄県の経済拡大も追い風となっています。

ほぼ無借金・営業活動によるCFは過去10年すべてプラス

自己資本比率は82.2%と高く、有利子負債はごくわずかでほぼ無借金です。営業活動によるCFは過去10年すべての期でプラス(113〜190億円)を確保しており、本業の現金創出力が安定しています。厚い財務基盤のうえで、配当に加えて、自社株買い(2026年3月期に50億円を実施し、2027年3月期も上限50億円の取得を決議)による株主還元も実施しています。

今後の見どころ:地域依存と親会社との関係

事業が沖縄県に集中しているため、県の人口・経済動向の影響を受けやすい構造です。また、親会社であるKDDIとの関係(上場子会社)も、株主として意識しておきたい点です。これらは次の「投資の留意点」で説明します。


投資の留意点

8指標はすべてクリアしていますが、確認しておきたい点が3つあります。

第一に、親会社であるKDDIとの関係(上場子会社)です。沖縄セルラー電話はKDDIグループの一員で、KDDIが親会社にあたります。会社自身も決算短信で、親会社が他の株主の利益に反する影響力を行使する可能性をリスクとして挙げています。グループの一員であることは事業面の安定につながる一方、上場子会社特有の論点として意識しておきたい点です。

第二に、事業が沖縄県という単一地域に集中している点です。同社は沖縄県を業務区域とする地域通信会社のため、県の人口動態や経済の動向、自然災害(台風など)の影響を受けやすい構造です。現在は沖縄県の人口・経済が拡大基調にあることが追い風になっていますが、地域経済の前提が変われば業績に影響する可能性があります。

第三に、配当性向が基準に近づいている点と、手元現金の構造です。配当性向は2017年の35.9%から2026年は47.2%へと高まり、2027年予想は48.7%と、桃モアイ基準の50%に近づいています。これまでは14期連続増益が増配を支えてきましたが、今後の増配余地は利益成長が前提になります。また、手元現金(現金等)は過去10年で28億〜42億円と小さく、稼いだ資金はKDDIグループへの短期貸付(167億円)として運用される構造です。資金効率を優先した形ですが、グループ内取引に依存している点は押さえておきたいところです。


まとめ

沖縄セルラー電話は、2026年3月期で25年連続増配・14期連続増益となり、営業活動によるCFは過去10年すべてプラス・自己資本比率82.2%でほぼ無借金という、財務の厚い連続増配株です。8指標はすべてクリアしています。利益の伸びに裏打ちされた増配と堅牢な財務が光る一方、親会社KDDIとの関係や沖縄県への地域集中は意識しておきたい点です。

【強み】
✅ 2026年3月期で25年連続増配。14期連続増益と、利益成長に裏打ちされた増配
✅ 沖縄県地盤・KDDIグループの総合通信事業(au/UQ mobile/povo・光回線・auでんき・法人DX)
✅ 自己資本比率82.2%・有利子負債はごくわずかでほぼ無借金の厚い財務
✅ 営業活動によるCFは過去10年すべてプラス(113〜190億円)。8指標オールクリア

【留意点】
・親会社はKDDI。上場子会社として、親会社が他の株主の利益に反する影響力を行使する可能性(会社もリスクとして開示)
・事業が沖縄県という単一地域に集中。県の人口・経済動向や自然災害の影響を受けやすい
・配当性向が基準50%に接近(2026年47.2%/2027年予想48.7%)。手元現金は小さくKDDIグループへ資金集約する構造で、今後の増配余地は利益成長が前提

9月・3月に配当権利が確定する銘柄です。利益成長に裏打ちされた連続増配と厚い財務が光る一方で、沖縄県への地域集中や親会社との関係を見ながら、今後の決算もチェックしていきたい1社です。


連続増配株への投資を始めるには、証券口座が必要です。どの証券会社で始めるか迷っている方は、こちらの記事で楽天証券とSBI証券を比較しています。

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※会社概要・事業区分・経営成績・配当・株主還元・リスク(沖縄県を業務区域とする通信事業、au/UQ mobile/povo・FTTH・auでんき・ビジネス事業、KDDIグループ、Opensignalの通信品質評価、14期連続増益、自己株式の取得・消却、親会社との関係などのリスク)は、沖縄セルラー電話の2026年3月期 決算短信(2026年5月8日)・決算資料、および会社公式サイトのIR情報に基づきます。なお、本文中の関係会社への短期貸付(約167億円)は決算短信の連結貸借対照表「関係会社短期貸付金」、有利子負債(16百万円)は同社の財政状態(有利子負債残高)に基づく数値です。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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