【10年連続増配】ネオジャパン(3921)を8指標分析

ネオジャパン(3921)10年連続増配株を8指標分析

最終更新日:2026年7月8日

10年連続増配・グループウェア「desknet’s NEO」のネオジャパンを8指標分析

こんにちは。10年以上連続増配株の情報を発信している桃モアイです。ネオジャパンは、多くの会社で毎日使われている「社内の情報共有ソフト」をつくっている会社です。あなたの職場でスケジュール共有や社内の申請にグループウェアを使っているなら、その裏側にはこうした会社があります。

今回は7月と1月に配当権利が確定する連続増配株の1社、ネオジャパン(証券コード:3921)を私独自の8指標で分析しました。

結論からいうと、ネオジャパンは8指標すべてをクリアしました。売上は14期連続の増収で、営業利益率は30%を超える高収益の会社です。その中身を、このあとひとつずつ分かりやすく説明します。

📊 株価・利回りの基準日:2026年7月7日時点の値です
📊 財務指標は2026年1月期(実績)の数値を使用しています


ネオジャパンとはどんな会社?

ネオジャパンは、グループウェア「desknet’s NEO(デスクネッツ ネオ)」の開発・販売を主力とするソフトウエア会社です。グループウェアとは、スケジュール共有やワークフロー(社内申請)など、社内の情報共有をひとつにまとめるソフトのことです。1992年に設立され、本社は横浜市にあります。

desknet’s NEOの販売実績は530万ユーザーを超え、業種や規模を問わず幅広い企業に導入されています。官公庁にも強く、導入した自治体・公的機関は1,250団体以上です(2025年5月時点・会社資料)。プログラミング不要で業務アプリを作れる「AppSuite」や、ビジネスチャット「ChatLuck」も展開しています。

収益の柱はソフトウエア事業で、2026年1月期は連結売上高の約76%を占めます。月額利用料や保守料など、毎期繰り返し入る「ストック売上」の比率は同事業で約8割と高い水準です。このほか、子会社Pro-SPIREによるシステム開発サービス事業と、ASEANを中心とする海外事業があります。

会社の基本情報は次のとおりです。

上場市場:東証プライム市場
業種:情報・通信業
決算月:1月
連続増配:10年(2026年1月期時点)
株価:1,631円(2026年7月7日終値)
予想配当利回り:3.31%(2026年7月7日時点)
配当権利確定:7月・1月(年2回)


配当情報

ネオジャパンは、2026年1月期まで10年連続で増配を続けています。年間配当は2026年1月期が52円(実績)、2027年1月期は54円の予想です。会社は累進配当(減配せず、配当を維持または増やしていく方針)を基本とし、配当性向(利益のうち配当に回す割合)40%を目安にしています。

なお連続増配年数は、上場後最初の決算期である2016年1月期を起点に、翌2017年1月期を1年目として数えています。会社は「上場来増配を継続中」と公表しています。過去には東証一部変更や創立30周年の記念配当を含む年もありますが、普通配当ベースでも増配は続いています。

📌株式分割について:ネオジャパンは過去10年で、3回の株式分割を実施しています(2016年2月1日付に1株→3株、2017年7月1日付に1株→2株、2017年11月16日付に1株→2株。いずれも効力発生日)。累計で1株→12株です。本記事のEPS・配当は、全分割をさかのぼって調整した「調整後」の金額で統一しています(株価は実際の取引価格のため調整しません)。

項目 ネオジャパン(3921)
株価 1,631円(2026年7月7日終値)
予想配当利回り 3.31%(2027年1月期予想54円・2026年7月7日時点)
連続増配年数 10年(2026年1月期時点)
配当性向 40.3%(2026年1月期実績・52円÷129.18円)

※予想配当利回りは2027年1月期の会社予想配当(54円)にもとづく値、配当性向は2026年1月期の実績値です。株価変動により利回りは変わります。出典:Yahoo!ファイナンス・IRBANK・決算短信

1株あたりの配当の推移は次のグラフのとおりです。いちばん右の薄いグレーの棒は会社予想(2027年1月期)です。

ネオジャパン 1株あたりの配当の推移 10年連続増配


8指標分析の結果

ここからは、ネオジャパンを私独自の8指標で見ていきます。8指標の詳しい説明はこちらの記事をご覧ください。

なお私が確認する8つの指標は、売上高・EPS(1株あたりの利益)・営業利益率・自己資本比率・営業活動によるCF(以下、営業CF)・現金等・1株あたりの配当・配当性向です。

指標 基準 ネオジャパン 判定
売上高 増加傾向 過去10年で約3.9倍(21.1億円→82.3億円)
EPS(1株あたりの利益) 安定して増加傾向 過去10年で約6.2倍(20.64円→129.18円・調整後)
営業利益率 5%以上 30.3%(2026年1月期)
自己資本比率 40%以上 69.9%(2026年1月期)
営業活動によるCF 過去10年すべてプラス 全期間プラス(3.7億円〜22.4億円)
現金等 増加傾向 過去10年で約2.7倍(23.7億円→64.3億円)
1株あたりの配当 10年以上連続増配 10年連続増配(2026年1月期時点)
配当性向 50%以下 40.3%(2026年1月期)

※判定欄の✅は桃モアイ基準を満たした指標です。
※財務指標は2026年1月期(実績)。IRBANKのデータをもとに桃モアイが独自に分析。なお8指標の「増加傾向」「安定して増加傾向」は過去10年の長期トレンドで判定しており、一時的な減少はクリア扱いとしています。2026年1月期は売上高が前期比13.3%増、営業利益が28.0%増の増収増益でした。金額は億円未満を切り捨てて表示しています。投資判断の参考としてご活用ください。


グラフで見る業績の推移(過去10年・2017年1月期〜2026年1月期実績+2027年1月期予想)

売上高と営業利益率

売上高は2017年1月期の21.1億円から2026年1月期の82.3億円へ、過去10年で約3.9倍に伸びました。増収は14期連続です。営業利益率(売上に対する本業のもうけの割合)は近年大きく高まり、2026年1月期は30.3%でした。2027年1月期も増収と、営業利益率31.1%を会社は見込んでいます。

ネオジャパン 売上高と営業利益率の推移

EPS(1株あたりの利益)と配当性向

EPSは20.64円から129.18円へ、過去10年で約6.2倍に伸びました。2023年1月期に54.5円へ小幅に減少(前期比▲6.3%)したものの、その後は回復し、2026年1月期に過去最高を更新しています。配当性向は40.3%と、基準の50%以下に収まっています。なお2017年・2018年1月期の配当性向は、調整後の配当とEPSから算出した値です。

ネオジャパン EPSと配当性向の推移

営業活動によるCFと現金等

営業CF(本業で稼いだ現金)は過去10年すべてプラスで、3.7億円〜22.4億円で推移しています。現金等は23.7億円から64.3億円へ、過去10年で約2.7倍に増えました。有利子負債は3百万円とほぼ無借金で、手元資金の厚い財務です。

ネオジャパン 営業CFと現金等の推移

自己資本比率

自己資本比率(会社の資産のうち、返す必要のないお金でまかなえている割合)は、2026年1月期で69.9%です。2020年1月期にかけて低下した時期はありますが、過去10年はおおむね65〜76%で推移し、基準の40%を大きく上回っています。

ネオジャパン 自己資本比率の推移


注目ポイント

14期連続増収を支えるストック型の収益構造

売上の中心は、月額利用料や保守料が毎期積み上がるストック型です。ソフトウエア事業のストック売上比率は約8割に達します。desknet’s NEOクラウドの解約率は四半期平均0.27%(2026年1月期第4四半期)と低く、一度導入されると長く使われ続けるビジネスです。この積み上げが14期連続増収の土台になっています。

営業利益率30%超・ほぼ無借金の高収益体質

2026年1月期の営業利益率は30.3%で、桃モアイ基準(5%以上)を大きく上回ります。自己資本比率は69.9%、現預金は64億円に対して有利子負債は3百万円とほぼ無借金です。ROE(自己資本利益率=株主のお金でどれだけ利益を上げたか)も26.3%(会社開示・期中平均自己資本ベース)と高い水準でした。

累進配当を掲げ、成長目標も明確

会社は累進配当を基本方針に、配当性向40%を目安として上場来増配を続けています。2026年3月に公表した中期業績目標では、2029年1月期に売上高100億円・営業利益31.4億円(年平均で売上+7.0%・営業利益+8.0%)を目指す計画です。AI機能の強化やAppSuiteの併売拡大が成長の柱です。

いっぽうで、配当性向の水準や事業の集中には確認しておきたい点もあります。次の「投資の留意点」でくわしく説明します。


投資の留意点

確認しておきたい点が3つあります。

第一に、配当性向が会社の目安である40%に到達しています。過去10年の配当性向は20%台前半から40.3%へ上がってきました。これまでの増配は、利益の伸びに加えて配当性向の引き上げにも支えられてきたため、今後の増配は利益成長のペースが軸になります。年平均約42.6%という過去の増配率をそのまま前提にはできません。

第二に、利益がソフトウエア事業に集中しています。2026年1月期の営業利益はほぼソフトウエア事業が稼ぎ、システム開発サービス事業は減収(前期比▲4.2%)でした。グループウェア市場には競合製品も多く、会社もクラウドの価格改定効果が一巡する2027年1月期以降の成長継続を課題に挙げています。

第三に、生成AIへの対応と費用の増加です。会社は生成AIの進化を「脅威であると同時に大きな機会」と説明しています。AI機能の開発や認知度向上のため、2027年1月期の広告宣伝費は約4.4億円へ増やす計画で、短期的には費用が利益を圧迫する場面もありえます。


まとめ

ネオジャパン(3921)は、2026年1月期で10年連続増配となった、8指標すべてをクリアした連続増配株です。強みと留意点を3点ずつにまとめると、次のとおりです。

✅ 売上は14期連続増収。ストック売上比率約8割の安定した収益構造
✅ 営業利益率30.3%・自己資本比率69.9%で、ほぼ無借金の健全な財務
✅ 累進配当を基本方針に、配当性向40%を目安として上場来増配を継続

・ 配当性向は40.3%と会社の目安に到達。今後の増配は利益の伸びが軸
・ 利益はソフトウエア事業に集中。価格改定効果の一巡後の成長が焦点
・ 生成AIへの対応と広告宣伝費の増加が、短期的には費用負担になりうる

7月・1月の配当権利確定に向けて、予想配当利回り3.31%(2026年7月7日時点)のネオジャパンを分析しました。


連続増配株への投資を始めるには、証券口座が必要です。どの証券会社で始めるか迷っている方は、こちらの記事で楽天証券とSBI証券を比較しています。

楽天証券とSBI証券、連続増配株を始めるならどっち?

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出典:株価・利回りはYahoo!ファイナンス(2026年7月7日終値)、財務データはIRBANKおよびネオジャパン「2026年1月期決算短信」「2026年1月期決算説明資料」にもとづき桃モアイが作成。株式分割の日付は決算短信の注記(効力発生日)にもとづきます。連続増配年数は上場後最初の決算期(2016年1月期)を起点に、翌2017年1月期を1年目として数えています。金額は億円未満を切り捨てて表示しています。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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